天空、地劫星は昔から論が多く、およそ悪煞星扱いされ
反空折翅(はんくうせっし)<空中で翅が折れた状態>や
浪裡行舟(ろうりぎょうせん)<暴風の荒波の中を船で進む>
とまとめられ一生事業が不安定で栄枯盛衰が定まらない
などと言われている。
10月生まれの人は命宮に地空、身宮に地劫が必ず入る。
この人の一生は成功しないとか書かれている。
天空、地劫は煞星であり、命身宮に煞星が入ると凶が多く吉が少ないと・・・。
六煞星は凶星だが、凶で悪い場合と転化し吉となる場合があり、
それは同宮の甲級主星が廟の場合、「制煞為用」といって人生上有益になる。
また五行の生剋制化によっても、吉と転じたり、その凶的作用が吉となったりする。星の吉凶は単純に定まらず生剋制化の相互作用の結果だとも言える。
天空、地劫星は確かに変化が多く不安定だが、一旦廟の強い甲級星に同宮すると正面効果<発揮する星の良い効果>不安定な星は非常な状態の正面効果を現す。
この2つの星が命身宮にあれば一生比較的に「奇遇」があって
財帛宮にあれば普通の仕事ではなくて突発的な財を得る。
遷移宮にあれば人間関係で「奇遇」があり事業宮にあれば「異路功名」
の特殊作用がある。といっても成功するかどうかは限らない。
空劫の吉凶は須らく星の組合せを観る。
空劫が火の星と組み合わさる時、「発」で予想に反する良い事がある。
火の星というのは太陽、廉貞、火星、鈴星など。
基本的に空劫が同宮する宮の状態が廟で三方や隣宮に吉星が多く
忌煞星に会していなければ良い力が集中する。
これはその主星が火でなくても正面効果を発揮する。
古いしきたりに固執することなく柔軟にアイデアを出す。
意表を突き、環境の制約を突破して勝ちを制する。
空劫が弱宮で主星に同宮し三方、隣宮に忌煞星が多ければ
此の時の空劫は負面作用として思考、行動が社会常識に背き、いい加減。
ポイントは陥宮かどうかという点にある。
空劫が行限にあればまだ経験していない事柄に逢い一層努力する。
地空は知識から想像力に変化させ、地劫は物質を理想力に変化させる。
空劫の人は情義を持ち犠牲的精神を持つ。
研究開発や革新的事業に力を与える。
空劫の命宮の人は六親との相互影響が有り本人と六親との関係が成功、不成功に関係する。
空劫が三方四正にあれば、自分一人の時は活発だが、人と一緒にいると
自己を抑える。生活の中で集中したくなく、ものを覚えたくない。
好きでないことを研究したくない。精密な学び方は苦手だが
慣れたら速い。根気よくは無く力不足。
空劫は人生経験が少ないうちは確かに苦悩を持つ。
しかし経験が増え努力を重ねると助けとなり、幅広い思考、人が考えない様なものを生み出す。コンピュータの設計や化学技術、芸術などの知能の革新に係る事業に向く。
または鋭い観察力があるので刑事や情報調査や防衛の仕事
空劫は能動的な破壊力は無く力を吸い込む。
地空は永遠に新しい空間を受け入れる。絶えず自己を更新し
新しい物事と観念を受け入れて、持続性は無く気力に欠ける。
地劫も変化を求める。固守せず結果は揺れ動く。
哲学、神秘学、占いなどに興味をもつ。
人と競争せず商売には向いていない。また信用を重んじ、だましたり、
お世辞を言ったりできない。心が優しく資産管理にはあまり興味を持たない。
日常生活では比較的不精。
そのような事を私の「紫微斗数レッスン」でお教えしています。