単一の宮位や星曜で運勢を決めることはできず

該当宮位及び三方宮位の総合判断となる。

斗数は量化できない。特定宮位の吉凶は該当宮位が最大で、次に対宮、次に合方宮位が次となる。

星曜が旺宮であれば吉的感応力が強く凶的抵抗力が強い。

星曜が陥宮であれば吉的感応力が弱く凶的抵抗力が弱い。

星曜が平宮であれば吉或いは会煞の数で吉凶の感応力が決まる。

乙級星は同宮する甲級星と一緒に議論しなければならない。乙級星曜単独ではその作用は解らない。

旺宮に吉が会せば吉化し、陥宮に吉が会せば吉であるがそれほど強くない。

星に良し悪しは無く、プラスとマイナスの効果を持つ。

星曜が旺宮にあればプラス作用を現し、この時、吉星が多く会せば更にプラス作用を発揮する。

更に星曜五行が相生であればプラスの効果がより一層発揮される。

つまり、星曜が旺宮にあり吉が多く会し相生であればプラスの性質が十分に発揮される。

一方、星曜が陥宮にあり煞が多く会し相剋であればマイナスの性質が最も顕著に現れる。

相剋よりも相生が良く、そのなかでも「有情剋」の方が「無情剋」より悪くない。

実務論命は出生命盤上の命理特質があらわすサインと実際生活で遭遇する吉凶との対応関係を通じて行われる。

そのため、まず理解しなければならないのは吉、凶とその程度である。

しかし、上述の吉と凶の関係は一種の相対的な概念です。

一宮位の吉凶は本宮の旺弱及び六吉六煞の作用(相生、相剋、丙丁級星は無視)

次に三方宮位の吉凶、次に本宮と三方星曜の相互作用、それらが格局を構成しているか否かを確認する。

このため、星曜或いは宮位の吉凶は吉星或いは煞星の多寡で決まらない。

同時に吉凶の推理は多岐にわたるため、千里の道も一歩からの間違いになる。

従って初心者が宮位の吉凶を推し量るのは容易でなく徐々に経験を積み重ねるしかない。

努力の結果、ある日突然簡単に使いこなせるようになる。

そのため星曜や宮位の吉凶は「星曜會吉多且會煞少」といったような文言しか使わないことが多い。