この女性の先天遷移宮は貪狼化忌、鈴星で決して良いとは言えない。

しかし、毎回の大限での遷移宮の状態により、人間関係は滞なく行える。

先天僕役宮は酉で、太陰の廟で三方に羊刃、火星が会する。

これは太陰に対しての凶星となる。

しかし、彼女の事業経営上、ずっと人手は欠けたところが無い。

これはなぜか?

友人から一つの会社(工作機械の輸入販売業)の共同投資の誘いがあり、判断に迷っている。

己未大限(35-44、1987年から)では文曲化忌が辰宮に入る。

癸酉年(1993年)では貪狼化忌が戌宮に入る。

丁度、三大忌星が先天命宮と遷移宮に分かれて入る。

これは戌宮昌貪悪格(離正位転倒)となる。

一旦協力したら予想もできない困難と挫折があって、そのため軽率に共同投資を決定すべきではない。

投資は遷移宮と福徳宮が重点宮位となる。

大限遷移宮は丑宮で天梁と羊刃、癸酉年の流羊も丑宮に入る。いまひとつ良くはない。

先天遷移宮の戌は三代忌が会し、昌貪の悪格。

他人の商売の投資はよろしくない。

彼女は丁巳大限で学校を卒業して生命保険業に従事し、戊午大限上半期で業績を日増しに向上し

業務のマネージャーとなる。

戊午大限下半期で業務においての振る舞いがずば抜けていたため、

親会社に認められ、地域の支店の総マネージャーとなる。

部下はだんだんと多くなり、独立し保険仲介会社を設立する。

先天遷移宮は貪狼化忌の昌貪凶格?

先天命宮、身宮は辰の武曲、文曲で廟宮で文武兼備。聡明で有能な格局と言える。

更に三方は紫府相格局で右弼、文昌、命宮は天魁、天鉞にはさまれている。

非常に強い君臣慶会格。

人間関係がほとんど有利に効果を成す。

申宮は先天事業宮で、紫微・天府+右弼。南北斗の主の威力で貴人の引き立てを受ける。

先天財帛宮の子は廉貞・天相+禄存で単に吉象だけではなく、午宮の」破軍化禄が照らし、

右弼左輔が会している。財帛宮以外も命格に良好な人間関係を強める働きがある。

命宮武曲の君臣慶会は、仕事に於いて、腕利きで勇敢に突き進む気迫がある。

昌曲は芸術的感性が有り、聡明才智。慎重で明解にモノを言う人。

天魁、天鉞にはさまれているのは、温和で婉曲に正直に表現する人。

この様な人は、命格の上では「強い人」だが人に接する際は、勇猛果敢な面を現さない。

人間関係を観るには、遷移宮の一宮だけではなく、三方四正の宮位を観る。

その中では、遷移宮の比重が少し大きいが、遷移宮のみでは解らない。

遷移宮の凶象作用は現れないのか?

欠点より長所のほうが強い。

完全に不利な影響が無くなるわけではなくて、

戊午大限では、貪狼化禄が戌宮に入り、尚且つ午宮の破軍化禄が会する。

戌宮の昌貪凶格ほとんど現象化されなくなる。

己未大限では、己干武曲化禄、貪狼化権で継続して戌宮の凶を吉化する。

これは仕事上、取引先や上司との応対が宜しく打ち解けることを意味する。

戊、己大限以外ではどうなのか?

己未大限時、独立した保険業の仲介業務は順調で、しかし、大限遷移宮はよくないので

とても良いとは言えず、人間関係に於いて、広く開拓することはなかった。

部下の優劣、多い少ないは僕役宮を観る。

先天僕役宮は酉で、太陰の廟、三方に火星、羊刃が会する。天魁、天鉞あ会する。

巳宮の太陽は「日月並明格」。

よって酉宮はただ凶だけではない。その他、命身宮の格局が強く吉星が多く会していることを

含めると、僕役宮の酉は大凶ではない。

戊午大限では太陰化権が酉宮に入る。貪狼化禄が大限僕役宮の亥を禄ではさむ。吉化作用。

亥宮は巨門と空劫と陀羅、卯宮から火星来会、未宮の天機化忌が来冲し、煞星の妨害があるが、

魁鉞が会し、禄で、はさまれるので凶ではあるが、人の往来変化があるが一旦人が欠員しても

いつでも補充することができる。

己未大限では強くはなくて、吉化するものが無く文曲化忌が大限僕役の子宮に会するが、

武曲化禄と先天破軍化禄、禄存が同宮加会する。

文曲は乙級星耀で凶性は少ない。部下は増える。

先天命宮は武曲化禄、貪狼化権、辰宮先天禄存が会する。

大限と先天命宮に化権が会する。

大限事業宮亥は比べて弱く、忙しく混乱の状況を現す。

まとめ

基本となるのは、命宮で、忌煞星が多く同宮加会しても全体的な関係で凶が抑えられる場合がある。

一つの宮の状態だけではなく、関係する宮位の観察が欠かせない。

遷移宮は人間関係を観るが、その宮だけでは判断できない。